お金を増やす(資産運用の基本)

楽天証券NISAのおすすめは?初心者向けの選び方と定番パターンを整理

「NISAを始めたいけれど、商品が多すぎて選べない」「ランキングを見ても、自分に合っているのか分からない」

楽天証券で口座を開設したものの、いざ購入する段階になって手が止まってしまうという声が多く聞かれます。SNSなどでは「とりあえずこれを買っておけばOK」という意見も見られますが、投資に「誰にとっても100点満点の正解」は存在しません。

大切なのは、特定の銘柄名を覚えることではなく、自分に合った商品を選ぶための「判断基準」を持つことです。本記事では、初心者が大きな失敗を避け、納得してNISAを活用するための「選び方の軸」を整理します。

楽天証券NISAで「おすすめ」を考える前に知っておきたい前提

具体的な商品の種類を見る前に、まずはNISAで資産形成を行う上での「土台」となる考え方を押さえておきましょう。ここを飛ばしてランキング上位の商品を買うだけでは、相場が変動した際に不安になり、手放してしまう原因になります。

「誰にでも100点満点」の万能商品は存在しない

投資の世界において、すべての人が満足する「絶対的なおすすめ商品」はありません。それは、人によって「投資できる期間」や「許容できるリスクの大きさ」が異なるからです。

  • 20代・独身の方: 長期間運用できるため、多少の値動きがあっても成長性を重視しやすい
  • 60代・退職目前の方: 資産を減らさないことを優先し、安定性を重視しやすい

このように、置かれている状況によって「正解」は変わります。「みんなが買っているから」という理由だけで選ぶのではなく、自分の目的に合っているかを確認することが第一歩です。

NISAで最も大切なのは「長く続けられること」

NISA(少額投資非課税制度)のメリットを最大限に活かす鍵は「長期運用」にあります。金融庁の資料でも、長期保有によって元本割れのリスクが低減する傾向が示されています。

一時的に大きく儲かる可能性がある商品は、逆に大きく損をする可能性も含んでいます。ハラハラして夜も眠れなくなるような商品は、NISAでの長期形成には不向きと言えるでしょう。「これなら10年、20年と持ち続けられる」と思える安心感が、結果として資産形成の成功につながります。

参考情報
長期・積立・分散投資の有効性について|金融庁
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/guide/index.html
(確認日:2026年1月25日)

商品選びの3つのフィルター(手数料・分散・シンプルさ)

数ある商品の中から候補を絞り込む際は、以下の3つの基準をフィルターとして使うとスムーズです。

  1. 手数料(コスト)が低いか
    保有期間中にかかり続ける「信託報酬」などのコストは、低ければ低いほど手元に残る利益が増えます。
  2. 投資先が分散されているか
    一つの国や企業だけに集中せず、世界全体や幅広い業種に分散されている商品の方が、リスクを抑えやすくなります。
  3. 仕組みがシンプルか
    「AI活用」「為替ヘッジ〇倍」といった複雑な仕組みのものより、どこに投資しているかが明確なシンプルな商品の方が、初心者には管理しやすく適しています。

初心者が選びやすい「投資信託」の考え方

楽天証券のNISA口座では、投資信託、国内株、外国株などさまざまな商品が購入できますが、初心者がまず検討しやすいのが「投資信託」です。プロに運用を任せる仕組みであり、少額から分散投資が可能だからです。ここでは、失敗しにくい投資信託の選び方を見ていきます。

なぜ「インデックスファンド」が多くの人に選ばれるのか

投資信託には大きく分けて「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類があります。つみたて投資枠の対象商品の多くはインデックスファンドであり、初心者にも選ばれやすい傾向にあります。

  • インデックスファンド
    日経平均株価やS&P500といった「指数(市場全体の動き)」と同じ値動きを目指すタイプ。手数料が安く、成績がニュース等で確認しやすいため、分かりやすいのが特徴です。
  • アクティブファンド
    指数を上回る成績を目指すタイプ。プロの手腕に期待できますが、手数料が高めに設定されていることが多く、市場平均に勝てるとは限らない点に注意が必要です。

長期的な資産形成の土台としては、コストを抑えられるインデックスファンドが合理的であるという考え方が一般的です。

「全世界株式」と「米国株式」の違いと選び方

インデックスファンドを選ぶ際、さらなる悩みどころとなるのが「どこの国に投資するか」です。人気を二分するのが「全世界株式」と「米国株式」です。

比較項目 全世界株式(オール・カントリーなど) 米国株式(S&P500など)
特徴 先進国から新興国まで、世界中の株式に丸ごと投資できる 世界経済を牽引するアメリカの主要企業に集中投資できる
メリット 特定の国の衰退リスクをカバーできる。「どの国が伸びるか」を悩まなくて済む 過去の実績において高いリターンを記録しており、成長力が強い
注意点 米国株のみの場合よりリターンが低くなる可能性がある アメリカ経済が低迷した場合の影響をダイレクトに受ける

「どの国が勝つか予想したくない、平均点を取りたい」なら全世界株式、「アメリカ経済の強さを信じて高いリターンを狙いたい」なら米国株式、という選び方が一つの目安になります。

コスト(信託報酬)と分配方針の見方

商品詳細ページを見る際は、以下の2点を必ずチェックしましょう。

  1. 信託報酬(運用管理費用)
    年率0.1%〜0.2%程度の低い水準の商品が、各社から多数出ています。同じような投資先であれば、この数値が低いものを選ぶのが鉄則です。
  2. 分配金の方針
    資産形成期においては、「分配金なし(再投資)」となっているものが効率的です。利益を受け取らずに元本に組み込むことで、雪だるま式に資産が増える「複利効果」が期待できるからです。

一歩進んだ「ETF・個別株」を選ぶ場合の考え方

つみたて投資枠で投資信託による土台ができたら、成長投資枠を使って「ETF(上場投資信託)」や「個別株」に挑戦したいと考える方もいるかもしれません。これらは投資信託とは少し異なる特徴を持っているため、その違いを理解しておくことが重要です。

投資信託とETF(上場投資信託)はどう使い分ける?

ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、証券取引所に上場している投資信託のことです。中身は投資信託と同じく「株の詰め合わせ」ですが、取引のルールが異なります。

  • 投資信託(つみたて投資枠など):
    1日1回算出される基準価額で売買します。「金額指定(例:3,000円分)」で購入できるため、毎月の積立に適しています。配当金(分配金)は自動で再投資される設定が一般的です。
  • ETF(成長投資枠など):
    株式市場が開いている時間に、リアルタイムの価格で売買します。「1株単位(または10株、100株)」で購入するため、予算が合わせにくい場合があります。配当金は現金として受け取るのが基本で、定期的な収入(インカムゲイン)を得たい人に好まれます。

「資産を効率よく最大化したい」なら投資信託、「配当金をお小遣いのように受け取りたい」ならETF、という使い分けが一つの基準です。

個別株をNISAで買う意味

特定の企業の株式(個別株)をNISAで購入するメリットは、株価が大きく上昇した際の利益や、配当金が非課税になる点です。応援したい企業や、株主優待が魅力的な銘柄を持つことは投資の楽しみの一つです。

ただし、個別株は1社の業績に資産全体が左右されるため、分散投資に比べてリスクが高くなります。企業の不祥事や業績悪化によって株価が急落する可能性もゼロではありません。「資産全体の一部(サテライト枠)」として、余剰資金で楽しむスタンスが推奨されます。

ETF・個別株が向いている人、向いていない人

ここまでの特徴を踏まえると、向き不向きは以下のように整理できます。

  • 向いている人
    • 相場の動きを見て、自分のタイミングで売買したい
    • 定期的に配当金や株主優待を受け取る楽しみが欲しい
    • 企業分析やニュースチェックに時間を割ける
  • 向いていない人
    • 一度設定したら、あとはほったらかしにしたい
    • 日中の値動きを気にしたくない
    • 配当金の再投資などの手間をかけたくない

楽天証券内の「ランキング情報」との正しい付き合い方

商品選びに迷ったとき、楽天証券サイト内の「NISA週間ランキング」や「積立設定件数ランキング」を見るのは有効な手段です。しかし、ランキング情報を鵜呑みにすることにはリスクも伴います。数字の裏側にある意味を読み解く視点が必要です。

ランキングはあくまで「知るきっかけ」として使う

ランキング上位の商品は、確かに多くの人に選ばれている実績があります。しかし、それが「今のあなた」に最適とは限りません。「なぜその商品がランクインしているのか」を考えることが大切です。

例えば、流行のテーマ(AIや半導体など)に関連するファンドが急上昇することがありますが、ブームが去れば順位も基準価額も下がる可能性があります。ランキングは「今、市場で何が注目されているか」を知るためのニュースとして捉え、長期投資の決定打にするのは慎重になるべきです。

「リターンランキング」上位銘柄に潜む落とし穴

「過去1年のリターン(収益率)」が高い順に並べ替えて選ぶのは、初心者が陥りやすい失敗パターンの一つです。

投資において「過去のリターンが良い」ことは「将来も良い」ことを保証しません。むしろ、直近で上がりすぎた銘柄は、その後調整局面に入り下落するケースも少なくありません。短期的な成績よりも、10年以上の長い期間で安定した成績を残しているかを確認する視点が重要です。

なぜ特定の銘柄が常に人気なのか(純資産の重要性)

一方で、長期間にわたってランキング上位に居続ける定番商品(全世界株式や米国株式のインデックスファンドなど)には理由があります。その指標の一つが「純資産総額」の大きさです。

純資産総額が大きいということは、多くの投資家から資金が集まり続けていることを意味します。資金規模が大きいファンドは運用が安定しやすく、途中で運用が終了してしまう「繰上償還」のリスクも相対的に低くなります。迷ったときは、リターンの高さだけでなく、この純資産総額が右肩上がりで増えているかを確認するとよいでしょう。

「結局どれがいい?」タイプ別・商品選びの整理

最後に、ここまで解説した内容を踏まえて、投資スタイル別の選び方を整理します。ご自身がどのタイプに近いか、イメージしてみてください。

とにかく手間をかけず、迷いたくない人

「仕事や家事で忙しい」「細かい分析は苦手」という方は、王道のインデックス投資が適しています。

  • 狙い目: つみたて投資枠での「全世界株式(オール・カントリー)」や「米国株式(S&P500)」に連動するインデックスファンド。
  • 戦略: 最初に積立設定を行ったら、あとは相場を気にせず放置する。
  • メリット: 低コストで世界経済の成長を取り込める。管理の手間がほぼゼロ。

自分でリスクを調整し、方針を決めたい人

「市場平均以上のリターンを狙いたい」「配当金が欲しい」など、明確な目的がある方は、成長投資枠の活用を視野に入れます。

  • 狙い目: 成長投資枠での「高配当株ETF」や、独自の強みを持つ「アクティブファンド」、あるいは応援したい企業の「個別株」。
  • 戦略: つみたて投資枠で守りを固めつつ、成長投資枠で攻める(コア・サテライト戦略)。
  • メリット: 投資の知識が身につきやすく、キャッシュフロー(配当)などの成果を実感しやすい。

まずは少額から値動きに慣れたい人

「いきなり数万円も投資するのは怖い」という方は、楽天証券ならではの少額投資サービスを活用して、練習から始めるのが賢明です。

  • 狙い目: ポイント投資や、単元未満株取引「かぶミニ®」。
  • 戦略: 普段の買い物で貯まった楽天ポイントを使って投資信託を買ってみる、あるいは「かぶミニ®」を使って、通常は100株単位の有名企業の株を1株から買ってみる(NISA成長投資枠対応)。
  • メリット: 現金を使わずに試せたり、数百円〜数千円単位で個別株投資の感覚を掴めたりする。

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