「将来のお金が不安…」そう考えてNISA口座を作ったものの、いざ購入しようとすると「操作が難しそうで怖い」「間違って損をしたくない」と手が止まってしまう方が少なくありません。特にネット証券は、自分のスマホですべて完結させなければならないため、最初の注文には勇気が要るものです。
本記事では、楽天証券でNISAを始めるための「実際の買い方・操作手順」を、スマホ画面の操作を中心に整理しました。専門用語をなるべく噛み砕き、どのボタンを押せばいいのかを解説します。「まだ注文できていない」という方は、ぜひ画面を開きながら読み進めてください。
楽天証券NISAで「買う」までの全体フローと準備
NISAでの購入操作は、一度覚えてしまえばシンプルです。しかし、楽天証券には複数のアプリや購入ルートが存在するため、全体像を把握していないと迷子になりがちです。まずは購入前に整えておくべき前提条件と、ツールの使い分けについて整理します。
購入前に確認すべき3つのこと
注文画面に進む前に、以下の3点が完了しているか確認しましょう。これらが済んでいないと、注文途中でエラーになったり、NISAの非課税メリットを十分に活かせなかったりする可能性があります。
- NISA口座の開設完了(税務署審査の完了)
申し込み直後の「仮開設」状態でも取引可能な場合がありますが、税務署の審査完了通知が届いている状態が確実です。 - 配当金受取方式の設定
株式の配当金やETFの分配金を非課税で受け取るためには、「株式数比例配分方式」への設定が必須です。初期設定で確認・変更できます。これ以外の方式(銀行振込など)になっていると、配当金に約20%の税金がかかってしまいます。 - 決済手段(資金)の準備
「何で支払うか」を決めておきます。楽天証券の場合、主に以下の選択肢があります。- クレジットカード(楽天カード):ポイントが貯まる人気の方法(月10万円まで)。
- 楽天キャッシュ:電子マネーでの決済。チャージ設定が必要です。
- 証券口座への入金:銀行口座から楽天証券へお金を移す方法(マネーブリッジやリアルタイム入金など)。
積立購入とスポット購入の違い
NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがありますが、操作上の大きな違いは「買い方の頻度」です。
- 積立設定(主につみたて投資枠)
「毎月〇〇日に、〇〇円分買う」というルールを一度登録する方法です。一度設定すれば、あとは自動で買い付けが行われます。毎月の家計管理がしやすく、長期の資産形成に向いています。 - スポット購入(成長投資枠)
「今、この価格で買いたい」と思ったタイミングで、都度注文を出す方法です。一括で投資したい場合や、株主優待狙いで株を買う場合などに使います。
Webサイトとアプリ(iSPEED)の使い分け
初心者が最も混乱しやすいのが「どこから操作するか」という点です。楽天証券には株取引アプリ「iSPEED」や資産管理ツールがありますが、全ての操作がアプリ内で完結するわけではありません。
| 目的 | 推奨ツール | 特徴 |
|---|---|---|
| 投資信託の積立設定 | スマホサイト(Web) | アプリからメニューを選んでも、最終的にWebブラウザが立ち上がることが多い。最初からブラウザでログインするのが近道。 |
| 株・ETFの購入 | アプリ「iSPEED」 | 株価を見ながらリアルタイムで注文するのに最適。成長投資枠での個別株投資向け。 |
| 資産状況の確認 | iSPEED / Web | どちらでも確認可能。「iSPEED」の方が見やすくアクセスしやすい。 |
「設定や変更はWebサイト、日々の確認や株の購入はアプリ」と覚えておくとスムーズです。
スマホ・アプリでの買い方(つみたて投資枠・積立設定)
ここでは、NISAの基本である「投資信託の積立設定」の手順を解説します。多くの読者が利用するスマホサイト画面を想定した流れです。
スマホでの積立設定手順【5ステップ】
「つみたて投資枠」を利用するには、以下の手順で「積立設定」を行います。
- 楽天証券(スマホサイト)にログイン
検索またはブックマークからログイン画面へ進みます。 - 銘柄を探す
メニューの「投資信託」から「投信スーパーサーチ」や「ランキング」を開きます。購入したい銘柄名を検索窓に入力して探すのが確実です。 - 「積立注文」を選択
銘柄の詳細画面に移動したら、「積立注文」ボタンをタップします。「スポット購入」ボタンと並んでいる場合があるため、間違えないように注意してください。 - 引落設定と金額入力
決済方法(クレジットカード、楽天キャッシュ、証券口座など)を選び、毎月の積立金額を入力します。「NISAつみたて投資枠」という項目が選択されていることを必ず確認しましょう。 - 目論見書(もくろみしょ)の確認と注文確定
投資信託の説明書である目論見書を閲覧(タップして開く)し、最後に取引暗証番号を入力して「注文する」をタップすれば設定完了です。
クレカ決済・楽天キャッシュ決済の選択
積立設定の画面で重要になるのが「引落方法」の選択です。楽天証券を利用する大きなメリットである「ポイント還元」を受けるには、ここで適切な選択をする必要があります。
- 楽天カードクレジット決済: 手持ちの楽天カードで支払う設定です。事前にカード情報の登録が必要ですが、手間が少なくポイントも貯まるため、多くのユーザーが選択します。
- 楽天キャッシュ決済: 楽天のオンライン電子マネーを使用します。楽天カードから楽天キャッシュへチャージする設定をしておけば、ポイント還元の対象となります。
これらは設定画面の流れの中で「引落方法の選択」として表示されます。後から変更することも可能ですが、最初は「自分がポイントを取りたい方法」を選んで進めましょう。
アプリ(iSPEED)から積立設定画面への遷移
「アプリで設定したい」という方も多いですが、前述の通り、投資信託の積立設定はWeb画面で行う仕様になっています。
アプリ「iSPEED」を開いている場合は、以下の手順でWebの設定画面へ移動できます。
- アプリ下部メニュー「メニュー」をタップ
- 「投資信託」の項目にある「注文」や「積立設定」をタップ
- 「Webブラウザが起動します」という確認メッセージが表示されるので「OK」をタップ
- 自動的にスマホサイトへログインし、該当ページが開く
「アプリから追い出された」と驚く必要はありません。セキュリティと機能の都合上、詳細な設定はWebで行う仕組みになっています。
成長投資枠での買い方(スポット購入・一括注文)
「つみたて投資枠」が毎月の自動積立であるのに対し、「成長投資枠」は自分の好きなタイミングで注文を出すスタイルが基本です。ここでは、個別株やETF(上場投資信託)を買う際によく使われるアプリ「iSPEED」での操作を中心に解説します。
アプリ「iSPEED」を使ったスポット購入の手順
個別株(トヨタ自動車や任天堂など)や、高配当ETFなどを購入する場合は、スマホアプリ「iSPEED」を使うのが最もスムーズです。
- 銘柄を検索する
アプリ画面下の「検索」タブ(虫眼鏡アイコン)をタップし、企業名や銘柄コード(数字4桁など)を入力します。 - 注文画面へ進む
お目当ての銘柄が表示されたらタップし、詳細画面右上にある「注文」ボタンを押します。「現物買い」を選択します。
※「信用新規」などはNISA対象外の上級者向け取引ですので、初心者は「現物(げんぶつ)」を選んでください。 - 口座区分で「NISA」を選択(最重要)
注文入力画面で最も注意すべきポイントです。口座区分の選択肢に「特定」「一般」「NISA」と表示されます。必ず「NISA」を選択してください。ここで「特定」を選んでしまうと、利益に税金がかかる通常の口座で購入することになります。 - 数量と価格を指定する
- 数量:何株買うかを入力します(日本株は通常100株単位ですが、楽天証券では1株から買える「かぶミニ」などのサービスもあります)。
- 価格:「成行(なりゆき)」か「指値(さしね)」を選びます。すぐに買いたい場合は「成行」、指定した金額以下で買いたい場合は「指値」を使います。
- 執行条件と暗証番号
有効期間(通常は「本日中」)を確認し、取引暗証番号を入力して「注文する」をタップします。
成長投資枠で「積立」をする場合の操作設定
「成長投資枠」という名前ですが、実はここでも投資信託の「積立」が可能です。「つみたて投資枠(年120万円)」を使い切ってさらに積立をしたい場合などに利用します。
手順は「つみたて投資枠」の設定とほぼ同じですが、口座区分の選択のみ異なります。
- Webサイトの積立設定画面で、口座区分として「NISA成長投資枠」を選択します。
※「つみたて投資枠」の枠が残っている場合は、優先的にそちらを使う設定になっていることが多いため、あえて成長投資枠を使いたい場合は設定項目をよく確認しましょう。
「買付可能額」の確認と入金のタイミング
成長投資枠でのスポット購入(一括購入)は、クレジットカード決済が使えないケースがほとんどです(投信積立を除く)。そのため、証券口座に現金が入っている必要があります。
- 入金のタイミング: 注文を出す前に入金が必要です。残高が足りないと注文確認画面に進めません。
- らくらく入金 / リアルタイム入金: 楽天銀行などの提携銀行口座を持っていれば、アプリやWeb上の操作で即座に資金移動(手数料無料)が可能です。ATMに行く手間が省けるため、事前に連携しておくことを推奨します。
よくある購入時のミスと不安
操作自体はシンプルでも、慣れないうちは予期せぬエラーや画面表示に戸惑うものです。ここでは、初心者がつまずきやすい「買えない・できない」ときのチェックポイントをまとめました。
注文できないときのチェック項目
「注文ボタンが押せない」「エラーメッセージが出る」という場合、以下の原因が考えられます。
- 買付余力(現金)が足りない
スポット購入の場合、手数料や税金(課税口座の場合)を含めた概算金額以上の現金が必要です。「あと100円足りない」だけでも注文は通りません。 - 市場の営業時間外(即時注文ではない場合)
日本の株式市場は平日9:00〜11:30、12:30〜15:00です。これ以外の時間に注文を出すと「予約注文」扱いとなり、すぐに約定(購入成立)しません。 - NISA枠の残高不足
年間の非課税枠(つみたて枠120万円、成長枠240万円)の上限に達していると、NISA口座での注文はできません。この場合、課税口座(特定口座)での注文しか選べなくなります。
反映されない=失敗ではない話
「注文したはずなのに、保有資産の画面に表示されない!」と焦る方がいますが、これは金融商品特有のタイムラグによるものです。
- 投資信託の場合: 注文してから実際に購入手続きが完了(約定)するまで、翌営業日〜翌々営業日かかるのが一般的です。さらに画面上の「保有商品」として反映されるまで(受渡)には、数日〜1週間程度かかることもあります。
- 注文履歴で確認: 「保有資産」ではなく、メニュー内の「注文・約定照会」を確認しましょう。ここに「注文中」や「約定済」と表示されていれば、手続きは正常に進んでいます。
「一括購入は怖い?」という誤解
操作の不安から「一括購入(スポット購入)はボタン一つで大金が動くから怖い」と感じる方もいます。しかし、システム的には以下の安全策があります。
「間違えても、確認画面で戻ればいい」と落ち着いて操作すれば大丈夫です。
- 確認画面が必ず出る: ボタン一発で即決済されるわけではありません。必ず内容確認画面が表示され、再度暗証番号を入力して初めて確定します。
- 取消も可能: 投資信託の積立や、株式の指値注文など、約定前であれば注文の取り消しや訂正が可能です。
買ったあとの流れと次にやること
無事に注文操作が完了したら、あとは「時間が解決してくれる」のを待つのが基本です。最後に、注文後の確認ポイントと、今後の付き合い方について触れておきます。
約定〜反映までの考え方
前述の通り、注文ボタンを押してもすぐには「保有資産」に反映されません。以下のような流れで進みます。
- 注文受付: 証券会社がオーダーを受け取った状態。
- 約定(やくじょう): 売買が成立した状態。「約定通知メール」が届くことが多いです。
- 受渡(うけわたし): 実際に代金と商品が交換される日。ここで初めて「保有商品」として自分の資産残高に完全に反映されます。
「メールが来たら買えている」と判断して問題ありません。数日間のタイムラグがあることを知っておくだけで、無用な不安を消せます。
すぐ確認すべきポイント
注文直後に確認すべきは、以下の1点のみです。
- 「注文・約定照会」画面でステータスを確認する
ここに「注文中」または「執行待ち」とあれば、操作は成功しています。もし「失効」や「エラー」となっていた場合は、クリックして詳細理由を確認し、再注文を行いましょう。
次に悩むことへの導線
買い方が分かれば、あとは「何を、どれくらい買うか」や「いつ売ればいいのか」という悩みが生まれてくるはずです。
積立設定をした方は、基本的には「ほったらかし」が一番の成功法と言われています。日々の値動きに一喜一憂せず、自動で資産が積み上がっていくのを見守りましょう。
一方、成長投資枠で積極的に利益を狙いたい方や、具体的な銘柄選びで迷っている方は、以下の記事も参考にしてみてください。
出典・参考
・楽天証券 NISA(ニーサ):少額投資非課税制度(2026/01/26確認)
・楽天証券 はじめての方へ(NISA)(2026/01/26確認)
・楽天証券 「かぶミニ®(単元未満株取引)」(2026/01/26確認)
・楽天証券 リアルタイム入金(2026/01/26確認)
・日本証券業協会 NISAの基礎知識(2026/01/26確認)