お金を活かす暮らし方|マンション売却・一戸建て購入で後悔しないための資産活用術

最近、子どもの将来を考えたり、自分たちの老後を想像したりすると、ふと「お金のこと、このままで大丈夫かな?」って不安になること、ありませんか?

私もつい最近、NISAの勉強を始めたばかり。周りのママ友と「節約」や「ポイ活」の情報交換はするけれど、「投資」となると急にハードルが上がって…。

でも、節約で支出を抑えて、NISAでコツコツ増やす…それだけが「お金の対策」のすべてじゃない気がしてきたんです。

私たち子育て世帯が「えいやっ!」と大きな決断をして買った、あるいはこれから買おうとしているもの。

そう、「家(マイホーム)」「車」です。

これって、もしかしたらNISAで運用するよりずっと大きな「資産」かもしれない。
ただ「買う(消費する)」だけじゃなく、この大きな資産を上手に「活かす」ことができたら、将来のお金の流れって、もっと良くできるんじゃないか?

この記事では、「節約」や「投資」のさらに一歩先、私たちがすでに持っている、あるいはこれから手に入れる「家と車」という2大資産を、どう“活かして”いくか、その「使い方の最適化」について、一緒に考えていきたいと思います。

“お金を活かす”とは?貯める・増やすの先にある「使い方の最適化」

「節約してお金を貯める」「NISAやiDeCoで増やす」…私も最近、この2つばかりに頭がいっぱいでした。もちろん、これは家計を守るためにすごく大切なステップです。

でも、その貯めたお金の「使い方」について、私たちはどれくらい真剣に考えているでしょう?

特に、私たち子育て世帯が直面する大きな支出、例えば「家」や「車」を買うとき。「一生に一度の買い物だから」「必要だから」と、ただ“消費”して終わり、にしていませんか?

ここでは、「貯める」「増やす」の次に来る、第3の視点=「お金を活かす」について、一緒に深掘りしていきたいと思います。

貯金を“消費”ではなく“再投資”に変える視点

「家を買う」「車を買う」…これって、私たちにとっては一大決心ですよね。何千万円、何百万円という貯金を一気に(あるいはローンという形で)支払うわけですから。「ああ、大きなお金が出ていっちゃった…」と、「大きな支出(消費)」で終わり、と感じてしまうのも無理はありません。

私も、マイホームやマイカーは「買った瞬間に価値が下がり続けるもの」と、どこか諦めに近い気持ちで捉えていました。

でも、もしこの考え方を少し変えてみたらどうでしょう?

例えば、「家を買う」という行為。
これは、「貯金(現金)」という形の資産を、「家(不動産)」という別の形の資産に「組み替えた」だけ、と考えることもできるんです。

もちろん、すべての家が買った時より高く売れるわけではありません。でも、大切なのは「消費して終わり」と考えるのではなく、その資産価値をどう維持し、どう次のステップ(例えば、子どもが独立した後の住み替えや、売却して老後資金に充てるなど)につなげていくか、という視点です。

「車」も同じです。ただの移動手段として乗り潰す(消費する)のか、それとも価値が残っているうちに売却して、次の車の購入費用に充てる(再投資する)のか。

この、「消費」で終わらせず、次の「投資(あるいは生活の質の向上)」につなげていく視点こそが、私が考える「お金を活かす」ことの第一歩なんです。

住宅・車・教育費など「資産を活かす」領域を整理する

子育て世帯の私たちにとって、お金の悩みは本当に尽きませんよね。
「子どもの教育費、これからいくらかかるんだろう…」
「住宅ローン、あと何十年も続く…」
「車の維持費って、地味に家計を圧迫する…」

これら全部が「出ていくだけのお金(=コスト)」に見えて、将来が不安になる…。私もその一人です。

でも、これらのお金も「活かす」という視点で見直すことができます。
家計における大きな支出、特に「資産を活かす」領域を一度整理してみましょう。

支出カテゴリ 「消費」としての側面 「活かす(資産)」としての側面
住㠽(住宅) ・住むための家賃(賃貸)
・住宅ローンの返済
・将来売却できる「実物資産」
・住み替えによる生活の質(QOL)向上
・(場合によっては)賃貸に出す(収益資産)
移動(車) ・移動手段としてのコスト
・ガソリン代、税金、保険料
・売却時に価値が残る「流動資産」
・リセールバリュー(再販価値)の高い車種選び
・適切なタイミングでの買い替え
教育費 ・塾や習い事、学費の支払い ・子ども(や自分)の将来の可能性を広げる
「人的資産」への最重要投資
・将来の収入(キャッシュ)を生む土台

いかがでしょう?
このように見ると、「出ていくだけ」と思っていたものが、実は「別の形の資産」に変わっていたり、将来への「投資」になっていたりすることがわかります。

もちろん、教育費のように、すぐに現金化できるわけではないけれど、子どもの将来(あるいは私たち親自身の学び直し)にとって最も重要な「人的資産」への投資もあります。

この記事では、これらの中でも特に「住宅」「車」という、購入金額が大きく、かつ「資産価値」や「売却タイミング」といった「活かし方」の選択肢が多い、この2つの“実物資産”にフォーカスして、どうすれば賢く最適化できるのかを詳しく見ていきたいと思います。

住宅を活かす:マンション・一戸建ての資産戦略

さて、ここからは「お金を活かす」実践編です。まずは、私たち子育て世帯にとって最大の資産である「住宅」について考えていきましょう。

「マイホームは一生モノ」…そう思っていませんか?
私も以前はそうでした。でも、子どもが4歳、7歳と成長してくると、「あれ? この間取り、いつまで最適なんだろう?」「中学に入ったら? 独立したら?」と、家族の形が変わっていくことをリアルに感じます。

家族のライフステージに合わせて「住まい」も最適化していく。そのために、「住宅を“活かす”」という視点が欠かせません。

マンションを「売るタイミング」を資産価値で決める

もし今、マンションにお住まいなら、「いつか売るかも?」と考えたことはありますか?

「子どもが大きくなって手狭になったから」「小学校の学区を変えたいから」…そういった「生活の都合」だけで売却(住み替え)のタイミングを決めてしまうと、「えっ、こんなに安くしか売れないの!?」と、後でショックを受けることになるかもしれません。

マンションの資産価値は、築年数や市場の動向によって刻一刻と変わっています。
特に、新築マンションは買った瞬間に価値が下がると言われることが多いですが、中古マンション市場は、立地や管理状態、そして「金利」や「景気」といった外部要因に大きく左右されます。

例えば、よく言われるのが「大規模修繕工事の前」や「住宅ローン控除が終わるタイミング(10年または13年)」など、いくつかの目安があります。

データで見る:マンション売却のタイミング
一般的に、マンションの資産価値は築年数とともに下がっていきますが、特に下落幅が大きいのが「築5年まで」と「築10年〜15年」と言われることがあります。逆に、市場全体が活況だったり、金利が低かったりする時期は、築年数が経過していても「売り時」になるケースも。
重要なのは、「我が家は今いくらで売れるんだろう?」という“今の資産価値”を、生活の都合とは別軸で把握しておくことです。

「今すぐ売る」つもりがなくても、自分の家の価値を知っておくことは、次の「一戸建て購入」や「住み替え」という選択肢を持つための、大切なお守りになります。

一戸建てを買うなら「資産価値×居住性」のバランスで

次に、一戸建ての購入を考えている場合です。
「子どもを(わが家も!)のびのび育てたいから、庭付きの一戸建てが夢!」…わかります、その気持ち!

でも、ここで立ち止まって考えたいのが、「居住性(住みやすさ)」「資産価値(将来売れるか)」のバランスです。

例えば、こんな2つの選択肢があったら、どちらを選びますか?

  • A案: 駅から少し遠いけど、広くて静かな郊外。希望の間取りが叶う!
  • B案: 少し狭くなるけど、駅に近くて利便性が高いエリア。

子育て中はA案の魅力が勝るかもしれません。でも、20年後、子どもたちが巣立った後のことを想像してみてください。駅からの遠さが負担になったり、広すぎる家が管理しきれなくなったりするかもしれません。

さらに重要なのが「資産価値」の観点です。
一般的に、一戸建ては「土地」と「建物」で構成されますが、建物の価値は築20年〜25年程度でほぼゼロに近づくと言われています。つまり、将来売却するときは「土地の価値」がほぼすべて、ということになりかねません。

だからこそ、一戸建てを購入する際は、「今、私たちが住みやすいか?」という居住性だけでなく、「将来、この土地を欲しがる人はいるか?(=駅近、利便性、土地の形など)」という資産価値の視点も、同じくらい重要なんです。

住宅ローンを「レバレッジ」として正しく使う

「家を買う」となったら、ほとんどの人が利用するのが「住宅ローン」ですよね。
「何千万円もの借金…」「毎月の返済が重い…」と、どうしてもネガティブなイメージが先行しがちです。私もNISAを始めるまでは、「投資よりまず、ローン(借金)を早く返すことが最優先!」と固く信じていました。

もちろん、無理な借り入れは禁物です。
でも、今の超低金利時代において、住宅ローンは「悪い借金」ではなく、「資産を築くための強力な味方(レバレッジ)」として捉え直すことができます。

「レバレッジ」とは「てこの原理」のこと。
少ない自己資金(頭金)で、何千万円という大きな資産(家)を手に入れられるのが、住宅ローンの最大のメリットです。

例えば、こんな考え方(※あくまで一例です)
3,000万円の家を買うために、手元に1,000万円の貯金があったとします。

  • 考え方1: 貯金のほとんどを頭金に入れて、ローンを2,000万円に減らす。→ 毎月の返済は楽になるが、手元の現金(貯金)はほぼゼロに。
  • 考え方2: 頭金は最小限(例:100万円)にし、ローンを2,900万円組む。残りの900万円は「もしもの備え」や「NISAなどでの資産運用」に回す。

現在の住宅ローン金利(例:変動金利で0.5%など)は、NISAなどで期待できる運用リターン(例:年3〜5%)より、はるかに低い状態が続いています。

もし、0.5%で借りたお金を使って、手元に残した900万円を年3%で運用できたら…?

もちろん投資にはリスクがあり、金利が将来上がる可能性もあります。でも、「ローンは悪だから、すぐに返すべき」と決めつけず、「借りている金利」と「運用できるリターン」を天秤にかける視点。これこそが、住宅ローンを「レバレッジ」として賢く使えている状態なんです。

まずは「繰り上げ返済」を急ぐ前に、手元の現金を減らしすぎないこと。そして、NISAなどの「増やす」仕組みも同時に動かしておくこと。これが、低金利時代の住宅ローンとの正しい付き合い方だと、私は考えています。

車を活かす:所有から最適化へ

家と並んで、私たち子育て世帯の「大きな資産」、それが「車」ですよね。

子どもが2人(うちは4歳と7歳!)になると、チャイルドシートを2つ乗せて、ベビーカーを積んで、スーパーで買い溜めした荷物を積んで…。もう、車なしの生活なんて考えられない!というのが正直なところです。

でも、そうやって「必要不可可決なもの」として乗っていると、車ってどうしても「お金がかかるもの」というイメージが先行しませんか?

ガソリン代、駐車場代、毎年の自動車税、車検費用…。
「ああ、またお金が出ていく…」と、家計簿を見るたびにため息。私も車を「維持費のかかる消耗品」としか見ていませんでした。

でも、住宅と同じように、この「車」も「活かす」という視点で見直すことができるんです。

車は「消耗品」ではなく「流動資産」──買い替えタイミングで差が出る

「車は買った瞬間に価値が下がる」
「10年乗って、乗り潰すのが一番トク」

これ、よく聞く話ですよね。もちろん、一台の車を大切に長く乗ることは素晴らしいことです。
でも、「お金を活かす」という視点で見ると、必ずしもそうとは言い切れないかもしれません。

なぜなら、車は家(不動産)とは違い、「流動資産」としての側面が強いから。つまり、「売りたい」と思ったときに、比較的すぐに現金化できる資産なんです。

「乗り潰す」vs「活かす」の家計インパクト

  • 考え方A:新車を15年乗り潰す
    購入時300万円。15年後の売却価値はほぼ0円。次の車を買うとき、また300万円(+物価上昇分)が丸々必要になる。
  • 考え方B:新車を5年(2回目の車検前)で売却し、買い替える
    購入時300万円。5年後の売却価値が180万円だとしたら? 次の新車(300万円)を買うときの実質負担は120万円で済みます。

※上記は単純化した例です。

もちろん、B案は5年ごとに120万円の出費が(ローンなら毎月の支払いも)発生します。でも、注目すべきは「次の買い替え」にかかるお金の差です。

「消耗品」として価値が0円になるまで乗り潰すのか。
それとも「流動資産」として、まだ価値が高く残っているうちに売却し、そのお金を次の車の購入資金に充てる(再投資する)のか。

この「車 売却 タイミング」の判断ひとつで、生涯で車にかかるトータルのコストは、何百万円も変わってくる可能性があるんです。

新車・中古車・カーリースの最適解をライフサイクルで比較

「じゃあ、買い替えるとして、次はどうする?」
これも悩ましい問題ですよね。特にうちは、下の子がまだ4歳。チャイルドシート必須で、車内でお菓子やジュースをこぼすのは日常茶飯事…(泣)。

家族構成や子どもの年齢という「ライフサイクル」によって、車に求めるもの、最適な所有方法は変わってきます。

  • 子どもが乳幼児期(〜6歳頃):
    スライドドアのミニバンが最優先! 乗り降りのしやすさ、ベビーカーの積みやすさが命。でも、車内は一番汚れる時期。
  • 子どもが学童期(7歳〜):
    習い事の送迎や、家族でのレジャーが増加。チャイルドシートが外れ、荷物も多様化。SUVなども選択肢に。
  • 子どもが独立期:
    夫婦2人に戻り、大きな車は不要に。コンパクトカーや、趣味性の高い車も。

このライフサイクルの変化に合わせて、「新車」「中古車」「カーリース(サブスク)」のどれを選ぶのが賢いのでしょうか?

所有方法 メリット デメリット(お金の視点) こんな人向け
新車 ・最新の安全性能
・故障の心配が少ない
・高いリセールバリューが期待できる
・初期費用(購入金額)が最も高い ・最新の安全性能を重視したい
・リセール(売却価値)を前提に、計画的に買い替えたい
中古車 ・初期費用を抑えられる
・新車より安く、上のグレードに乗れる
・リセールバリューは新車より下がりやすい
・故障のリスク、維持費が読みにくい
・子どもが小さく汚す時期、割り切って乗りたい
・購入コストを(今は)最小限にしたい
カーリース ・税金や車検代がコミコミ(月額固定)
・頭金ゼロで新車に乗れる
・契約終了時の売却は基本できない
・走行距離制限やカスタマイズ不可
・家計管理をシンプルにしたい
・「所有」より「利用」を重視したい

「子どもが小さいうちは、どうせ汚れるから中古車で十分」という考え方も合理的です。
一方で、「安全性能は最新のものがいい。そして価値が落ちないうちに短期間で乗り換える」と割り切って新車を選ぶ、あるいは「家計の支出を平準化したい」とカーリースを選ぶのも、賢い「最適化」ですよね。

3年・5年・7年後のリセールバリューを見据えた判断

もし、「新車」や「中古車」の購入(所有)を選んだ場合、絶対に外せない視点が「リセールバリュー(再販価値)」です。

リセールバリューとは、簡単に言えば「その車が、数年後にいくらで売れるか」という価値のこと。
「家の資産価値」を気にするのと同じように、「車も資産」と考えるなら、このリセールバリューを意識した車種選びが、家計を劇的に助けてくれます。

一般的に、リセールバリューが高い(=高く売れる)車には傾向があります。

  • 人気の車種: ミニバン(アルファード、ヴォクシーなど)、SUV(ハリアー、ランドクルーザーなど)、軽のハイトワゴン(N-BOXなど)
  • 人気の色: 白(パールホワイト)、黒
  • その他: 走行距離が短すぎず、長すぎない(年1万km目安)、禁煙車、ワンオーナー

「車を買う」とき、私たちはつい「今、いくらで買えるか(=入口の価格)」ばかりに目が行きがちです。
でも、本当に見るべきは「売るときの価格(=出口の価格)」との差額、つまり「実質、いくらでその車に乗れたのか」です。

リセールバリューは、「3年後(最初の車検前)」「5年後(2回目の車検前)」「7年後(3回目の車検前)」といったタイミングで、ガクッと下がることが多いと言われています。

だからこそ、「うちの車、今売ったらいくら?」という“今の資産価値”を把握しておくことが、乗り潰し(消費)を防ぎ、最適な「車の買い替え タイミング」を逃さないための、最大の防御策になるんです。

「車を手放す=資産を再投資する」考え方

「車を売る」と聞くと、なんだか「損する」気がしませんか?
「買った時より安くなるのは当たり前」と分かっていても、感情的に寂しかったり、面倒だったり。

でも、ここまで見てきたように、車は「流動資産」です。
価値が残っているうちに車を手放す(売却する)という行為は、「車の形をしていた資産を、再び現金(貯金)に戻す」という、立派な資産戦略です。

そして、その現金を元手(再投資)にして、次のライフステージに最適な車(あるいは、車を手放してカーシェアや公共交通機関という選択肢)に乗り換える。

車を「所有」することにこだわらず、家計全体で「最適化」する。
これが、これからの時代の「車を活かす」考え方ではないでしょうか。

「じゃあ、うちの車は今いくsくらなんだろう?」
そう思った方は、まずはネットの無料査定などで“今の資産価値”を調べてみるのがおすすめです。
「え、こんなに高く売れるの!?」と、次の選択肢が広がるかもしれませんよ。

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体験・生活に活かす:お金の“出口”を意識した使い方

ここまで、「家」や「車」といった、目に見える大きな「実物資産」をどう“活かす”か、というお話をしてきました。

でも、私たちが「お金を活かす」先は、モノだけではありませんよね。
NISAで将来のために「増やす」のも大事。家や車の「資産価値」を考えるのも大事。

でも、そのお金、「何のために」増やしたり、守ったりしているんでしょう?

わが家は4歳と7歳の息子たち。
「ママ、見て!」「パパ、遊ぼ!」と全力でぶつかってくるこの時期は、本当にあっという間。
この、二度と戻らない「今」という時間を豊かにすること。それも、お金の立派な「活かし方」だと私は思うんです。

経験や時間も“資産”と考える

「節約しなきゃ」「投資しなきゃ」…そう思っていると、つい「今」使うお金、特に「遊び」や「レジャー」に使うお金を「もったいない(=消費)」と感じてしまいがちです。

でも、お金は銀行口座に置いておくだけでは、ただの「数字」です。
そのお金を使って「何をしたか」で、初めて価値が生まれます。

例えば、週末に家族でちょっといい公園までドライブする。
そのためにガソリン代や高速代、お弁当代がかかったとしても、そこで子どもたちと笑い合った時間、一緒に新しい発見をした「経験」は、どうでしょう?

それはもう「消費」ではなく、「家族の思い出」という、お金では買えない資産に変わった、とは言えませんか?

お金は使うと無くなりますが、経験は「記憶」や「スキル」、「家族の絆」といった別の形の資産として、私たちの中に蓄積されていきます。
「今」しかできない経験のために、優先順位をつけてお金を使うこと。これも立派な「資産活用」なんです。

旅行・教育・自己投資は“将来キャッシュを生む消費”

とはいえ、「経験が大事」と言っても、際限なく使っていいわけじゃない…。特に「旅行」や「子どもの教育費」、そして「親(私たち)の自己投資」は、家計の中でも悩ましい出費ですよね。

  • 家族旅行: 数十万円が一瞬で消えていく…。「行きたいけど、高い…」と躊躇します。
  • 教育費: 「子どものため」と分かっていても、習い事の月謝や塾代が重なると家計が苦しい…。
  • 自己投資: ママだってスキルアップしたい! でも、自分の勉強代を家計から出すのは、なぜか罪悪感が…。

これらの支出、見方を変えればすべて「将来のキャッシュ(お金)を生む可能性のある、先行投資」と捉えることができます。

「消費」ではなく「投資」としての使い方

  • 旅行(経験):
    「ただの贅沢」と捉えがちですが、普段と違う環境に身を置くことで、子どもの好奇心や適応力を育みます。親にとっても、最高のリフレッシュ(=明日からまた頑張る活力)になります。これらは、将来の学習意欲や生産性の土台となる、目に見えない「投資」です。
  • 教育費(子):
    これは分かりやすい「人的資産」への投資ですね。子どもが将来、自分の力で稼ぎ、人生を選択できるための「土台」を作っています。
  • 自己投資(親):
    私もNISAの勉強を始めたことで、こうしてお金について発信できるようになりました。もしママが新しいスキルを身につけて、パート代が月1万円でもアップしたら? それは世帯収入という「キャッシュフロー」が改善したことになります。

もちろん、家計の範囲内で、という大前提はありますが、「これは消費だからダメ」と切り捨てるのではなく、「これは将来のための投資だから、ここに優先的に使おう」と判断することが大切です。

資産活用の3分類(実物・金融・人的)

ここまでのお話を一度、整理してみましょう。
私たちが「活かす」べき資産には、大きく分けて3つの種類があることがわかります。

資産の種類 具体例 活かし方(最適化の視点)
① 実物資産 住宅(家、マンション)、車 ・資産価値を把握し、維持する
・最適なタイミングで売却、住み替え、買い替えを検討する(H2-2, H2-3の内容)
② 金融資産 現金、預貯金、NISA、iDeCo、保険 ・生活防衛資金を確保する
・「増やす」仕組み(NISAなど)を回す・「守る」仕組み(保険)を最適化する
③ 人的資産 子どもの教育、経験(旅行など)、親(自分)の健康、スキルアップ(自己投資) ・将来の可能性やキャッシュフロー(収入)を増やすための「投資」と位置づける
・家族の「今」の幸福度も重視する

どうでしょう?
「お金を活かす」とは、NISAで「②金融資産」を増やすことだけを指すのではありません。

わが家にとって最大の「①実物資産」である家や車の価値をしっかり把握し、「③人的資産」である子どもたちの教育や、私たち自身のスキルアップに、いかにバランス良くお金を配分していくか。

この3つの資産全体のバランスを、家族のライフステージに合わせて最適化していくことこそが、本当の意味での「資産活用」なんだと、私は考えています。

“お金を活かす”あとの再点検:「お金を整える」フェーズへ戻す

ここまで、「貯める」「増やす」の先にある「お金を活かす」という視点で、わが家の2大資産である「家」と「車」、そして「経験」について考えてきました。

「マンションを売るタイミングは?」「一戸建ての価値は?」「車のリセールバリューは?」…
なんだか、難しい投資の話をしているみたいで、少し疲れてしまったかもしれませんね(笑)。私も、頭から湯気が出そうです!

でも、こうやって「活かす(=資産を動かす)」ことを考え、もし実行に移したら。
例えば、マンションを売って一戸建てに住み替えたり、車を買い替えたり、あるいは思い切って手放したりしたら…。

その瞬間、わが家の家計の「入り」と「出」は、ガラッと変わることになります。
だからこそ、最後に必要なのが、この「活かした“あと”」の再点検なんです。

住宅ローン・車維持費などを家計に再計上する

「資産を活かす」というのは、いわば家計の「攻め」の戦略です。
でも、攻めた後は、必ず「守り」を見直す必要があります。

例えば、こんな変化が起こりますよね?

  • 住み替えた場合:
    「住宅ローン」の返済額が(当たり前ですが)変わります。固定資産税も変わるでしょう。マンションから一戸建てなら、管理費や修繕積立金は無くなる代わりに、自分たちでメンテナンス費用を積み立てる必要があります。
  • 車を買い替えた場合:
    新しい「車のローン」が始まるかもしれません。車の保険料や、燃費(ガソリン代)、駐車場代(サイズが変われば)も変わる可能性があります。
  • 車を手放した場合:
    車の維持費(ローン、税金、保険、ガソリン、駐車場代)がすべて無くなります! その代わり、カーシェア代や、電車・バス代といった「交通費」が新しく発生します。

「活かす」ことに満足して、この変化した「固定費」を家計簿にしっかり再計上(=アップデート)するのを忘れていたら…?

せっかく家や車を最適化して家計が良くなるはずだったのに、「あれ? なんだか思ったよりお金が貯まらない…」なんてことになりかねません。
そう、結局は「今のわが家の支出はいくら?」という、基本の「見える化」に戻ってくるんですよね。

「お金を整える」カテゴリへの導線(支出の再調整・固定費削減)

「お金を増やす(NISAなど)」「お金を活かす(家・車)」という大きな視点も大切ですが、私たちママにとって一番身近で、毎日向き合っているのは、やっぱり日々の「お金を整える」作業です。

家計簿をつけて、無駄な支出を減らす。
スマホ代や光熱費、保険料といった「固定費」を定期的に見直す。

「資産活用」という大きな決断をして、家計の土台が新しくなったら、もう一度、この「お金を整える」という基本のフェーズに戻って、支出の再調整を行うことが大切です。

せっかく車を手放して月3万円の維持費が浮いたのに、日々の食費や外食費が(気が緩んで)月3万円増えていたら、何にもなりませんもんね…!

「家事トク」では、NISAのような「増やす」話や、今回の「活かす」話だけでなく、私自身が日々実践している節約術や、保険の見直し、ポイ活といった、日々の家計を「整える」ための情報もたくさん発信しています。

「攻め(活かす)」と「守り(整える)」、この両輪をバランスよく回していくことこそが、将来の不安を減らし、「今」の暮らしを豊かにする一番の近道だと、私は信じています。