お金を整える(家計の最適化)

格安SIM・光回線の見直しチェックリスト完全版|乗り換え前の最終確認

「将来のお金が不安で、少しでも固定費を削りたい……」そう考えていても、何から始めればいいのか分からないという声が目立ちます。特に通信費の見直しは、仕組みが複雑な上に専門用語が多く、判断が難しいポイントです。比較検討しているつもりでも、重要なポイントが抜け落ちてしまい、後で損をしてしまうケースも少なくありません。

実際に、家計改善のために格安SIMへ乗り換えたAさん(30代・会社員)は、「月額料金が安くなることばかりに目が行き、昼間の通信速度や通話料の仕組みを確認し忘れたことで、結果的に使い勝手が悪くなり後悔した」と話します。また、SNSなどの口コミでも「乗り換え先で事務手数料や解約金が思いのほかかかり、結局1年間の節約分が相殺された」といった声が散見されます。

通信費の見直しで失敗しないコツは、単なる安さの比較ではなく、「自分の生活スタイルに合った条件を網羅的に確認すること」です。本記事では、損を避けるための基準と、乗り換え前に必ず確認すべき項目をチェックリスト形式で整理しました。この記事を読みながら、ぜひ手元の契約状況と一緒に確認を進めてください。


格安SIMを見直す前に確認すべきチェック項目

格安SIMへの乗り換えは、家計の固定費削減において最も即効性がある手段です。しかし、安易に契約すると通信品質の不満に繋がりかねません。以下の5つの項目をYes/Noで確認してみましょう。

今のデータ使用量を「正しく」把握しているか

もっとも多い失敗は、自分にとって最適なデータ容量を選べていないケースです。まずは直近3ヶ月の「平均データ利用量」を契約中のキャリアのマイページで確認してください。

  • 3GB未満: 最小限のプランで十分。MVNOの格安プランが最有力候補です。
  • 3GB〜20GB: 多くの格安SIMが主戦場とするボリュームゾーンです。
  • 20GB以上: オンライン専用プラン(ahamo等)や、楽天モバイル、あるいは光回線との併用を前提とした検討が必要です。

通信速度・混雑時間帯への理解

格安SIMには、自社で回線を持つ「サブブランド」と、回線を借りている「MVNO」があります。この違いを理解せずに選ぶと「遅くて使い物にならない」という事態を招きます。

種類 通信速度の安定性 主なサービス例
サブブランド 非常に高い(大手と遜色なし) UQモバイル、ワイモバイル
オンライン専用プラン 非常に高い ahamo、LINEMO、povo
MVNO(格安SIM) 昼・夕方に低下しやすい IIJmio、mineo、NUROモバイル等

通話オプション・家族間通話の有無

基本料金が安くても、通話料がかさむと家計を圧迫します。現在の通話履歴を確認し、以下のいずれに該当するかチェックしてください。

  • LINEなどのアプリ通話がメイン(オプション不要)
  • 短い電話(5分以内)を頻繁にかける(5分かけ放題が必要)
  • 家族への通話が多い(家族割や家族間無料の有無を確認)

eSIM/SIMカードの対応可否

今のスマホを使い続ける場合、物理的な「SIMカード」と、内蔵型の「eSIM」のどちらを使うか決める必要があります。また、2021年10月以前に発売されたキャリア端末の場合、「SIMロック解除」が済んでいるかも確認必須項目です。

子ども用・サブ回線としての管理機能

お子様に持たせる場合は、フィルタリング機能が無料で使えるか、親のデータ容量をシェアできるかを確認しましょう。未成年名義での契約ができない事業者も多いため、利用者登録制度の有無も重要です。


光回線を見直す前に確認すべきチェック項目

光回線は一度契約すると数年単位の付き合いになります。「安くなるはずが、工事費や違約金で赤字になった」という事態を避けるためのチェック項目です。

戸建て/マンションの設備状況

特にお住まいがマンションの場合、建物内の配線方式によって最大速度が物理的に決まってしまいます。
「光配線方式」であれば最大1Gbps以上が期待できますが、「VDSL方式」や「LAN配線方式」の場合は最大100Mbps程度に制限されるケースがあります。管理会社へ「自室まで光ファイバーが来ているか」を確認しておくと確実です。

最大速度と実効速度(実際の速さ)の違い

広告上の「最大1Gbps」は理論値です。重要なのは、実際に自分の家でどの程度の速度が出るかという「実効速度」です。比較サイトなどで、検討している回線の「自分の地域での平均速度」を事前にリサーチしておきましょう。

工事の有無・期間・立ち会い

乗り換えには「転用・事業者変更(工事不要なことが多い)」と「新規(工事が必要)」があります。新規の場合は立ち会い工事が必要で、繁忙期には開通まで2ヶ月以上待つこともあるため、余裕を持ったスケジュール確認が必要です。

解約金(違約金)・撤去費用の確認

2022年7月の法改正以降に契約したプランであれば、違約金は月額料金の1ヶ月分程度が上限です。しかし、それ以前の古いプランや、独自回線の撤去費用などは数万円かかる場合があります。「今の会社を辞めるのにいくらかかるか」をまず把握しましょう。

ルーター・Wi-Fi環境の見直し

回線を新しくしても、Wi-Fiルーターが古い(例:Wi-Fi 4以前など)と速度は改善しません。最新規格の「Wi-Fi 6」に対応しているか、IPv6(IPoE)接続に対応しているかを確認してください。乗り換え先で高性能ルーターを無料レンタルできるかもチェックポイントです。


格安SIMと光回線を「一緒に」見直すときの注意点

セットで申し込むことで強力な割引(セット割)を受けられるのが通信費見直しの醍醐味ですが、注意点もあります。

セット割の条件と落とし穴

「スマホ1台につき1,100円割引」などの特典を受けるために、月額550円程度の「光電話(固定電話)」への加入が必須条件となっている場合があります。固定電話を使わない家庭では、実質の割引額が半減することを考慮しなければなりません。

家族全体で見たときの総額

自分一人だけが安くなっても、家族全体の支出が増えては本末転倒です。「家族3人で乗り換えた場合、光回線と合わせて合計いくらになるか」という世帯全体の合計額でシミュレーションしましょう。

通信品質が偏らないか(リスク分散)

すべての回線を一つのキャリア(例:すべてソフトバンク系など)にまとめると、そのキャリアで大規模な通信障害が起きた際、家中の通信が全滅するリスクがあります。あえて光回線とスマホの網を分けるという選択も、現代のリスク管理としては有効です。


家族利用・子育て世帯が見落としやすい確認ポイント

子育て世帯にとって、通信環境は単なる贅沢品ではなく、教育や仕事のインフラです。

子どもの動画・ゲーム利用と通信の安定性

お子様がYouTubeやオンラインゲームを利用する場合、通信量(ギガ)の消費が激しくなります。格安SIMのテザリングで凌ごうとすると、親の通信制限に直結するため、光回線の安定性は非常に重要です。

在宅勤務(オンライン授業)との両立

親がテレワーク中に子どもがオンライン学習をする場合、双方向の通信が発生します。安さだけで選んだ「ホームルーター」などは、時間帯によって上りの速度が極端に遅くなることがあるため、安定した「光回線」が推奨されます。

トラブル時のサポート体制

「インターネットに繋がらない」というトラブルが起きた際、子育てで忙しい中で何時間も調べて対処するのは困難です。オンライン専用プランは安価ですが、万が一の時に「電話や店舗で相談したい」という方は、サポートが手厚いサブブランドや大手光回線を選んだ方が、結果的なタイムパフォーマンス(タイパ)は高まります。


このチェックを終えたら、次にやるべきこと

チェックリストが埋まったら、あとは行動に移すのみです。

条件が整理できた人/できなかった人

条件(データ量、速度、予算)が決まった方は、その条件を満たすプランへ申し込みを行いましょう。もし「自分の建物の設備がどうしても分からない」という場合は、検討中の会社のチャットサポート等に住所を伝えて確認してもらうのが最も確実です。

浮いたお金を「将来の安心」へ繋げる

通信費の見直しで月5,000円浮いたなら、それは年間で6万円の純増です。この資金を「新NISA」などでの積立投資に回すことで、将来の資産形成を加速させることができます。家計の「支出を減らす(守り)」ことができたら、次は「お金に働いてもらう(攻め)」ステップへ進みましょう。

まとめ:通信費の最適化は資産形成の第一歩

「難しいから」と放置していた通信費の見直しも、項目を一つずつクリアすれば確実に固定費を削ることができます。まずは現状を把握し、自分に合った最適なプランを見つけてください。浮いたお金が、あなたの将来のゆとりを作る原資になります。


【出典・参考】

-お金を整える(家計の最適化)